動悸の原因＜貧血・甲状腺＞

動悸の原因は様々です。心臓以外の原因も少なくありません。

当院女性動悸外来での動悸の原因を集計すると、毎年約10％程度の方に貧血や甲状腺疾患といった心臓以外の内科的疾患（原因）が見つかります。昨年度は動悸外来受診者164名のうち15名の方が貧血などの内科的疾患が動悸の原因と判明しました。

貧血：酸素を運搬するヘモグロビンの濃度が下がり、労作時息切れや動悸を引き起こします。脈が速くなったり強く感じたります。一般的に鉄欠乏性貧血が多く、治療は鉄剤内服です。治療によって動悸症状は見る見るうちに改善します。生理が重い場合は婦人科受診をお勧めすることもあります

甲状腺疾患：甲状腺機能亢進症（バセドウ病）は甲状腺ホルモンの過剰分泌によって脈や血圧が早くなり、動悸症状が出やすくなります。心房細動などの不整脈を引き起こすこともあります。甲状腺専門外来をご紹介し治療が始まると、動悸症状が著明に改善します 。

それぞれに特徴的な診察所見もありますが血液検査で判定します。

治療によって困っていた動悸症状が嘘のように改善する患者さんも多く、医療者側も嬉しくなってしまいます。

現在は感染症予防対策のため初診は予約制になっております。受診希望の方は当院受付までご連絡ください。