2020.01.07
Q&A

Q. 心房細動とは?
A.心房細動は不整脈の一種です。直接に命にかかわる不整脈ではありませんが、動悸症状で苦しい思いをしたり、心不全や脳梗塞の原因となったりすることがあります。適切な評価と対応が大切です。
Q.心房細動の原因は?
A.心房筋の変性(いわゆる経年変化)が原因としては一番多いといわれています。そのほかに心臓疾患に起因する場合や甲状腺ホルモン異常なども原因となりえます。
Q.心房細動が見つかった場合の検査は?
A.下記検査を順次行います
- 心電図:基礎心疾患や脈の速さを評価します
- レントゲン:心不全の有無や合併する肺疾患などを評価します
- 心臓超音波検査:基礎心疾患および心臓の状態を調べます
- 血液検査:貧血、脱水、電解質異常、甲状腺ホルモン異常など原因となりうる疾患をチェックします。また腎機能などを評価し今後使用する治療選択の参考とします。
その他状況に応じて24時間心電図検査や冠動脈CT施行を検討します
Q.心房細動の治療は?
A.心房細動の治療は大きく分けて「脳梗塞の予防」「脈の治療」と2つの柱があります

1.脳梗塞の予防
心房細動は心房筋がほとんど収縮しないため、心房内に血栓ができやすい状況になります。心房内にできた血栓が脳血管に詰まり脳梗塞を発症することがあります。心房細動から引き起こされる脳梗塞は障害範囲が大きく後遺症として重篤な麻痺となる場合が多く、また時として致死的です。糖尿病や高血圧などを合併し脳梗塞の高リスクである方は特に抗凝固療法(血液サラサラの薬)が必要です
2.脈の治療
基礎心疾患や症状の強さによりいくつかの選択があります。年齢や心房細動罹患歴、合併している疾患によって最適な治療は異なります。
- 脈拍コントロール:内服治療により心房細動の症状を緩和します
- 心房細動治療 内服治療:抗不整脈薬で通常の脈(洞調律)へ復することを目指します
- 心房細動治療 アブレーション治療:専門病院での入院治療です。カテーテル先端の高周波電流を用いて心臓の筋肉を焼灼し電気を通さなくすることで、直接的に心房細動を直します。ご希望の方には連携専門病院をご紹介します。
アブレーション治療紹介実績医療機関
- 慶應義塾大学病院循環器内科
- 日本大学医学部附属板橋病院循環器内科 他
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